1人1社制って何?いつから決まったの?

 

高校の就職は「1人1社制」となっていますが、

どうして1人に対して1社なのでしょうか?

またいつからそういう決まりになったのでしょうか?

 

 

1人1社制とは?

 

 

高校生の就職活動において1人1社のみという専願制の就職方法

基本的に内定が決まればそこに就職するのは確定なので、

企業側からも余程のことがない限り内定を蹴られることはないという利点があります。

 

また1人1社といっても一定の時期を過ぎれば、

複数の会社に応募することが出来るようになるので

最初のみ1社だけ応募出来るという感覚で良いかと思います。

 

※地域によって異なりますが全国の多くの学校は9月までは1人1社で、

10月以降に2社や3社の応募が可能になるというのが一般的です。

 

 

1人1社制以外ないの?

 

全国で1人1社制ではない高校の就職活動の地域は、

 

  • 秋田県
  • 沖縄県

 

の2県は最初の段階から「1人3社制」になっています。

また鳥取県が平成28年度までは「1人2社制」でしたが、

平成29年度から全国と同じ1人1社制になりました。

 

いつから1人1社制になったの?

 

 

1人1社制というルールが出来たのは1950年代だと言われています。

良い学校の良い人材を一部の会社がごっそり集めてしまう様なことがないように

公正さを確保するために厚生労働省や

文部省(現・文部科学省)が先導して1人1社制を導入することになりました。

 

 

1人1社制のメリットとデメリットとは?

 

 

メリット

 

学校側

 

学校側としては社会経験の浅い高校生に選択させるのではなく、

過去に就職した卒業生達からの情報などを先生などの大人たちが判断することにより

大人の基準で考えた就職先の方が安全(無難?)だろうという選択肢が選ばれるので

大きく間違う可能性が少ないと考えられるためでしょう。

 

また学生側は内定を貰えると確実にそこの就職することが出来ます。

 

企業側

 

採用する企業側としては確実に採用できるという利点が大きいです。

内定辞退がほぼ出来ないということで人材募集に対する費用が少なくて済みます。

 

 

デメリット

 

学校側

 

いくら社会経験が浅い高校生だからといって、

学校側にある程度決められた就職先の中で選ばないといけないのは

最初から可能性が狭くなってしまうような閉塞感を感じてしまう。

 

良い就職先を勝ち取るためには学校内での推薦を受けないといけないので

企業への面接や面談の前に「校内選抜」に勝ち抜かなければなりません。

 

それは学業成績が最も大事になってきますので学業の上位から順に

良い就職先を斡旋してもらえるという事になり

企業側に直接判断してもらう以前の問題になってしまいます。

 

企業側

 

起業して日が浅い馴染みのない企業は学校側から良い人材を推薦してもらいにくく

過去の実績がないために良い高卒の人材を確保することが難しくなります。

 

学校側が判断して推薦した企業と実際に働く卒業生の相違や温度差などから

高卒入社の3年目までの離職率が約40%もあるのです。

大卒入社の3年目までの離職率が約30%であるのと比べると

高校生を採用してもすぐ辞めてしまうという感覚が企業側にはあるかもしれません。

 

 

まとめ

 

高校生の就職活動は1人1社制が当たり前となっていますが、

暗黙のルールという色が濃いので実際にそれを破ったとしても刑罰はありません

 

ですがいろいろと目立ったことをやってしまうと

何かと良くないだろうという判断でルールに従っているのでしょう。

 

良い悪いは別にして高校生の就職活動も

自主性とある意味失敗して学ぶということも勉強だと含めて

せめてダメもとでも受けさせてあげるチャンスがあっても良いのではないかと思います。

 

 

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