梅はどうして縁起がいいと言われるの?耐雪梅花麗の意味は?

梅といえばまだ寒さを感じる頃に

桜の開花より早く咲く花で

春の訪れがもうすぐだと知らせてくれるという

イメージですが梅が縁起がいいとされる由来は?

また梅が入った言葉で有名な「耐雪梅花麗」の意味とは?

 

 

梅が縁起がいいとされる由来

 

諸説ありますが「去る梅」が由来だとされることが多いようです。

 

この「去る梅」というのは平安時代に疫病が大流行した年があったのですが

 

梅干し入りのお茶を飲むことにより多くの人が助かったと言われています。

 

 

その梅が申年に収穫したものだったことから、

 

申年に収穫した梅で厄が去るという「申梅」→「去る梅」となったと言われています。

 

言われてみれば神社やお寺でよく梅の花を見るのはそういう縁起担ぎなのかもしれませんね。

 

 

 

 

耐冬梅花麗の意味は?

 

 

耐冬梅花麗は「雪に耐えて梅花麗し」(ゆきにたえてばいかうるわし)と読みます。

 

長く厳しい冬の寒さに耐えてこそ梅の花は美しい花を咲かせることが出来る

 

という意味になりますね。

 

 

これは西郷隆盛が甥っ子の市来政直に送った五言律詩の一部だと言われています。

 

海外留学に向かう甥っ子に真っすぐひたむきに突き進めと激動の時代を生き抜くために

 

苦難の道でも負けずに困難にくじけるなというエールを送っていたのでしょう。

 

  示外甥政直  外甥(がいせい)政直(まさなお)に示す

  一貫唯唯諾  一貫、唯唯(いい)の諾
  従来鉄石肝  従来、鉄石(てっせき)の肝 
  貧居生傑士  貧居(ひんきょ)、傑士(けっし)を生み
  勲業顕多難  勲業(くんぎょう)多難に顕(あら)わる
  耐雪梅花麗  雪に耐えて梅花麗(うるわ)しく
  経霜紅葉丹  霜を経て楓葉(ふうよう)丹(あか)し
  如能識天意  如(も)し、能(よ)く、天意を識(し)らば、 
  豈敢自謀安  豈(あに)敢(あえ)て、自から安きを謀(はか)らむや

(解釈)
引き受けたと心にちかったことは、
どこまでもただただひたむきにやり通さなければならない。
鉄の如く石の如く守ってきた胆力は、
いつまでもそれを変えてはならない。
豪傑の士というものは貧しい生活をしてきた人の中から現れ、
勲評価される事業というものは多くの困難を経て成し遂げられるのだ。
梅の花は雪に耐えて麗しく咲き
楓の葉は霜を経て真赤に紅葉する。
もしこれらの天意が理解できたのなら、
安楽な生き方を選ぶことなどどうして出来ようか。

 

元広島カープの黒田博樹投手も座右の銘にしていたので西郷隆盛よりも

 

耐冬梅花麗といえば黒田博樹投手の方がピンとくる人が多いかもしれませんね。

 

 

まとめ

 

梅が縁起がいいとされるのは「去る梅」から

 

そして耐冬梅花麗は「冬の寒さに耐えてこそ梅の花は美しく咲く」

 

という意味だったのですね。

 

 

春の訪れを感じさせるのは華やかな桜のイメージですが

 

その桜より前に梅は先に咲き、またゆっくり長く咲いているので

 

華やかさは桜ほどないにせよおしとやかで奥ゆかしい感じがして

 

私は桜よりも梅の方が日本らしい感じがしないでもないなと思いました。

 

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